河沿いの小径を毎日通った。
ある時、ふと思い立って 野の花一輪摘んで帰った。 人の居ぬ間にこっそりと 便所の造花を取り替えてみた。
このちいさないたずらに 私はわけもなく胸がときめいて、 ニ階の自分の部屋に戻ってじっと耳をすました
しばらく何事もなく時間が過ぎた後で 突然、悲鳴ともつかぬ母の奇声が 家中に響いた。
---- 私が中学の頃の出来事である。