先日、ステンレス製の魔法びんを買った。と、あらためて書き綴ってみると、「魔法」という言葉がなんだかとても大袈裟でおかしい。
魔法びんが製品化されたのは、1904年。ギリシャ語で「熱」を意味する「THRMOS」と名付けられたとのこと。その後世界中に普及していって、日本に輸入されてから「THRMOS=魔法びん」と呼ばれるようになったらしい。「魔法」という言葉を付け足したのは日本だけの事情のようだ。きっと、この商品が世に現れた時、そう呼びたくなるくらいに、皆が感心して驚いたんじゃないだろうか。そんな当時の感動を想像してみるのは、なんだか楽しい。
朝に煎じたお茶を、魔法びんに入れておきさえすれば、夜になってもまだアツアツ。電気も何も使ってないのに! お茶も珈琲も、電気ポットだと煮詰まってしまうのに、魔法びんなら風味があまり落ちない。しかも省エネ。省スペース。魔法びんって、なんて便利なんだろう! と、今さらながらに感激している私はおかしいんだろうか。