イベリコ豚は憩いの味

新宿の某所に、とっても美味しいイベリコ豚の生ハムを気軽に味わえるお店があります。カウンター5席しかない、ちいさなちいさなスペース。でもここで食べる生ハムは、本当に美味しい。ここで食べてると、他所で「イベリコ豚の生ハム」ってメニューを見ても注文しようと思わない。またここへ来た方が美味しいんだもの。
 

 
「イベリコ豚」って一言で言っても、スペイン産イベリコ豚はその成育条件によって三つの等級に分けられているし、産地や部位によってもその味わいは違ってきます。たとえば、「ハモン・イベリコ・ウェルバ・ベジョータ」というと、「ハモン=後ろ足(部位)、イベリコ=イベリア種豚(黒豚)、ウェルバ=ウェルバ県(産地)、ベジョータ=等級1(ドングリの実を食べ放牧によって成育されている等厳しい条件あり)」ってことになるそうです。等級が上なら誰にとっても必ず美味しいというわけじゃなくて、それぞれに豊かな個性があるので、その違いを楽しむのが「イベリコハム」を味わうってことなんじゃないでしょうか。
 

 
スペイン産のイベリコ豚は、たくさんの手間をかけて育てられたもので、大変希少なもの。当然ながら、なかなかのいいお値段。でもここは料金も手頃で気軽に食べられるので、私はかなりの回数通ってます。すっかり馴染みの顔って感じ?(笑)。イベリコハムだけでなく、イタリアのプロシュートやサラミ、ピクニックハムなどのメニューもあります。そして種類は少ないけど、スペインのビール、カバ、ワイン等も楽しめます。

先日行ったときは、「今月のおすすめ」としてオーストリアのワインを2点置いてました。赤が「ブラウフレンキッシュ ブルゲンランド 2008」、白は「ウィーナー ゲミシュターサッツ 2007」。ブラウフレンキッシュはオーストリアの固有種。華やかで肉厚な果実味。「ゲミシュターサッツ」というのは「混植混醸」といって、複数種のぶどうを同じ畑に植えて一緒に収穫・醸造する造り方なのだそうです。こっちはフルーティーだけど軽すぎず、複雑な味わいを感じる面白いワインでした。どちらも個性あって、良いセンスのセレクションだなぁ〜って思いました。
 

私はここを「憩いの場」と勝手に呼んでます(笑)。とってもお勧めなお店なんですが…でもあんまり人には教えたくない。だって、人気が出てしまって私が座れなくなると困るもの。どうしても知りたい方には、こっそりお知らせます。新宿の繁華街の中心ですが、実際に連れて行ったら「ええっ?ここが?」って思ってしまいますよ。きっと。。