最近、私のサイトに韓国からアクセスがよくあるようで、「いったいどこから来てるんだろう?」って不思議に思っていました。ふと思いついて、韓国のブログ検索ができるサイトから自分の名前を検索かけてみたら、思いがけずたくさんのアドレスがリストアップされて驚きました。いつの間にやらいろんなブログで私の絵を紹介してくれていたようです。
私は絵で生計を立てているわけではないので、サイトに掲載している画像の扱いに、とても緩い考えを持っています。基本的に「どうぞ好きなだけお持ち帰りください」ってスタンスで、画像内にURLの透かしや著作権表記なども入れていません。誰かが見てくれる機会が増えるのなら、それでいいかなって思って。でも、いったいどういう紹介をされてるんだろうって、とても気になってしまって、勝手ながら、WEB翻訳のサービスでちょっとだけ覗き見させていただきました。そしたらこんなうれしい文面に出会えたのです。
(※自動翻訳なので、間違いや意味不明な語句も含まれます)
「心がなごやかになる日本の作家がいると、友達の紹介で知ったHiroaki Yokoyama氏です。中学校の時に学んだ小説「夕立(?)」を思い出す絵です。童話的でなごやかな少女特有の作品は、日本のみならず、私たちの国でも・・・(判読不明)・・・します。私は彼の作品を見ながら、以前見たスタジオジブリのアニメーション「耳をすませば」を思い出しました。少女の話、幼年時代の思い出、生き生きとした記憶・・・そんなものが共通分母ではないかと思って。」
そうコメントを置いてくださった後で、私のイラスト4点と、「耳をすませば」のYouTube動画をアップしていました。「耳をすませば」は、私の大好きな近藤喜文さんが監督した作品。観終わった後、とても切なくて清々しい気持ちになる、素晴らしい作品です。そんな作品と私の絵を併記してくださったことが、たまらなくうれしかった・・・。
それから別のブログでは、↑この絵にこんな詩(?)を添えてくれていました。
「そうです 私は
高い香水を振りまく人より 私自身が香りの高い人になりたいです
高級品に沸き返る人より 安物を着ても高級品のように見える人になりたいです
勉強が上手な人より 多くのことを知る人になりたいです
奇麗な人より 美しい人になりたいです
他人に見えるために自分を築く人より 自分のために築く人になりたいです
上を見ながら暮らす人より 下を見ることを知る人になりたいです
バラの花みたいな人より どこか青い空の下に咲く
地味な野花のような人になりたいです
(中略 判読不明)
愛されたくて そして愛を与えることができる存在になりたいです
そんな人に私はなりたい 私は、私は・・・
私は今 正しい方向に向かっていますか?
今私が住んでいる姿が 正しい姿なのか 私が合っているのか・・・
なぜかそんな疑問が入る夜です
私が願う姿が、今この不足な私に比べてあまりに・・・(判読不明)
私はどんな人ですか? 私は、私は・・・
まだ私はたくさん不足です
胸の中に大きなガラス玉ひとつ入れて それが割れてしまうか心配で
イライラして 不安で 愚かで、ちいさい、19
とてもちいさくて力のない女の子です
私が正しく大きくなるように 手伝ってください」
この詩が、そのブログ本人によるものなのか、他からの引用なのかはわかりません。ただ、このたどたどしくも、まっすぐで汚れのない言葉に触れると、心の奥から特別な感情が込み上げてきます・・・。10代の頃って、多くの人がこんな気持ちを携えて、ずっともがき苦しんでいたんじゃないでしょうか。いつの間にか忘れてしまうのだけれど・・・。
私自身、すっかり喪くしてしまった感覚なのだけれど、本当はそんな想いを何かの形にしたくて絵を描いていたはずでした。そしてそんな想いを抱いてる女の子を、絵の中に登場させていたつもりでした…。忘れちゃいけないな。自分がどこかに置き忘れてしまったものを、誰か知らない人が拾い上げて大事に持ってくれていたんだなって、ふと、そんな風に感じられてとてもうれしかった。私の勝手な思い入れかもしれないけれど。
今、絵を描いていて、やっぱり良かったって思った。
そして、もっとちゃんと描かないとなぁ・・・て思うのでした。
ロッキー
韓国のブロガーたち、粋な言葉で飾ってくれましたね。
宗教的にも見える、美しい言葉ですね。
清らかなものに触れた気がしました。
竹生
国境を越えた場所で横山さんの絵が評価されるなんて
素敵な話ですね。
宗教画のような包み込む優しさが、きっとその女の子
の胸に伝わっているんですね。
素敵な詩です。
自分も見習わせていただきます^^;
今年もよろしくお願いします。
よこやま
>ロッキーさん
こういう言葉って、純粋な心を持った10代の子にしか書けないですよね。
真似して書いても、こんな風にはならないと思うんです。
自動翻訳のぎこちない直訳が、よけいに素朴な印象を与えてくれるのかもしれませんが。
大事なことを思い出させてくれた気持ちになりました。
よこやま
>竹生さん
遅ればせながら、明けましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いします。
うれしいですよね。こんな風に海の向こうでも自分の絵にシンパシーを感じてくれるなんて。他のブログでも何人かの人が「懐かしい」という言葉で表現してくれてたのが、とてもうれしかったです。
国や世代が違っても、何かしら共感しあえる
「共通分母」みたいなものがあるんだなって思いました。
Canadia
私も、ジャムさんの優しい絵に感動し衝撃を受け、慰められたファンの一人です。しかもずうずうしく、ブログのお友だちになっていただいてしまいました。感謝しています。私と好きなものが似ている友人が韓国人と結婚し、韓国に住んでいますが、実はちょっと前にジャムさんから頂いた何枚ものポストカードの一枚を彼女にプレゼントしたんです。彼女もとても感動していました。幸せをみんなに分けてくださるジャムさんのお人柄が、絵に表れていることが世界中の皆さんに伝わるのだと思っています。
よこやま
>カナディアさん
こちらこそ、いつもうれしいコメントありがとうございます!
私自身は、描いてる絵とはかけ離れた性質の人間で、そのことがときどきひどく後ろめたい気持ちになったりしするのだけど、カナディアさんやこの詩を書いた女の子のような、清らかな心持った方に自分の絵を気に入っていただけると、本当にうれしくて救われた気持ちになります。美しいものを求める心を失ったらダメだなって気づかされます。良い絵が描けるように、これからもがんばりますね。
あ、カナディアさんにいただいた赤いグラス、大事に愛用してますよ♪