昨日は「茂田井武展」を観に、ちひろ美術館に行って来た。ちひろ美術館に行ったのはかれこれ20年ぶりくらい...。東京へ出たら真っ先に「ちひろ美術館」に行こうって、胸ときめかせていた頃が思い出されて・・・なんとも言えない気持ちになった。
ひさしぶりの美術館は、かなり趣が変わった印象だった。建物が当時とはかなり変わってしまったと知っていたので、それほど驚いたわけではないのだけど。でも早川さんが手がけた設計の痕跡はほとんど残ってなくて残念。ちょっと寂しい気持ちになった。あの、あたたかみのある空気感、まるで一つの家のようなたたずまいが、私は大好きだったのにな。
「茂田井武展」は期待してた以上に作品数も多く、とても充実した内容だった。茂田井武の作品をこんなにもまとまって見れたのは、本当にうれしいこと。1940年前後に描かれた作品が突出して素晴らしいと、私は思った。そのあと戦争を挟んでからの作風はちょっと変わっていて・・・。戦争がなかったら、この天性の画才がどんな風に拓かれていっただろうか。
展示内容はとても良かったのだけど、建物の印象への違和感をずっと引きずってしまって、今ひとつ展示を楽しめずにいた。美術館としてはもちろん今の方が立派になっている。「子ども達と一緒に見られるあたたかみのある美術館」というコンセプトは、今も息づいている。でも何かが変わった気がする。