Candle in the Dark

513TPYDK7ML.jpg今日から、「カール・セーガン 科学と悪霊を語る」という本を読み始めた。電車の中で、ちょっとづつ。ずいぶん前に買ってから、途中までしか読んでなかったので。

カール・セーガンはこの本の中で、本来の科学と「似非科学」との区別について語り、それらを見分ける能力を一人一人が養って行く大事さを訴えている。そして、今の時代に「似非科学」ばかりが蔓延して行くことへの警句を発している。
なんだかヘンテコな印象のタイトルだが、原題は「THE DEMON-HAUNTED WORLD」(悪霊に憑かれた世界)、副題は「Science as Candle in the Dark」。この副題は「暗闇を呪うよりも、ロウソクに火をつける方がよい」という、西洋の古い格言を踏まえているのだと思う。カール・セーガンはこの言葉を、度々著作の序文に置いている。


昨日まで読んでいたのは「20世紀の忘れもの」。松岡正剛と佐治晴夫(量子論、物理学者)の対話集。良寛の話から始まって、般若心経、金子みすゞ、宮沢賢治、ノヴァーリス、バッハなどを経由ながら宇宙創生の話、「存在」への問い、「知」の在処について対話を重ねていく、とてもスリリングな内容の本だった。そしてその話の最後の方で、またカール・セーガンの名前が上がった。何かしらものを考えはじめると、必ずカール・セーガンにぶつかるなぁ。自分にとっては。

カール・セーガン 科学と悪霊を語る

二十世紀の忘れもの―トワイライトの誘惑