気になった映画のことなど

打ち合わせの帰り、ふと思い立って、東中野のいつも出る改札口とは違う出口から少し遠回りして歩いてみることにしました。ポレポレ東中野の前を通ったので、なんとなくチラシを探ったら、とても面白そうな映画がありました。
「9.11—8.15 日本心中」

現代日本のありようを、9.11米国同時多発テロとの関連で見つめ直そうとする、まったく新しく、かつラディカルなロードムービーなんだそうです。アヴァンギャルドの匂いがぷんぷんする、このチラシがいいですよね。出演者がすごいのです。針生一郎、大野一雄、大野慶人、椹木野衣、鵜飼哲、鶴見俊輔、金芝河・・・などなど。とても刺激的な映画になりそうです。

ポレポレ東中野では11/4から公開。その後はたぶんいろんなところで上映の機会があるのではないかと思います。こういう映画は応援したいですよね。興味持ってくださった方、ぜひ観に行ってみましょう。
http://www.nihonshinju.com


ポレポレ東中野では「プージェー」というモンゴルを舞台にした、ドキュメンタリー映画がアンコール上映されるようです。モンゴルを舞台にした映画といえば、ミハルコフ監督の「ウルガ」(1991年)って作品がありましたね。「あれは西洋社会から見たアジアだ」とか批判もありましたが、とても美しい映画ですし、ひとつのファンタジーとして見れば、素晴らしい作品だったと思います。
この映画もとても良さそうな内容なので、ヒマみつけて、観に行ってみようかなって思ってます。
http://puujee.info/index.htm


あと、昨日知ったのですが「エコール」っていう映画がすごく良さそうです。かなり危うい世界を描いた作品のようですが。監督のルシール・アザリロヴィックは「カルネ」の撮影監督だった人でしたね。ギャスパー・ノエの公私にわたるパートナーなんだとか。
この映画の原作の小説が「サスペリア」と同じなんだそうですし、監督自身が「ミツバチのささやき」や「ピクニックat ハンギングロック」からの影響を語っているので、その延長線上にある作品かと思うととても楽しみ。少女世界を題材にした映画や小説って(絵も)、ちょっとバランスを間違えると、ただの官能的な、下世話なものになってしまいます。そういう作品は過去に山程ありますが、魅力的な作品は本当に少ないのです。未だに70年代に作られた「ミツバチのささやき」「ピクニックat ハンギングロック」「闇のバイブル」を越える作品が生まれていないのですから。今回の作品には期待したいです。
http://www.ecole-movie.jp/

  
  
映画の話から飛びますが、今週、松岡正剛の講演会に行ってこようと思ってます。

■松岡正剛『千夜千冊』(求龍堂)刊行記念特別講演
六年千冊七巻仕立——めくるめくブックコスモスの秘密を語る

日時:9月30日(土)13:00開演(12:30開場)
会場:新宿・紀伊國屋ホール(紀伊國屋書店 新宿本店4階)
料金:1,000円(全席指定・税込)
主催:紀伊國屋書店
協力:求龍堂・松岡正剛事務所
前売取扱所:キノチケットカウンター
  (紀伊國屋書店 新宿本店5階 10:00〜18:30)
ご予約・お問い合わせ:紀伊國屋ホール 03-3354-0141
  (受付時間 10:00〜18:30)

松岡正剛は、説明するまでもないですが、70年代の伝説的な雑誌『遊』を作った人。現代に生きる「知」の巨人。私のもっとも尊敬する思想家の一人です。というか、私はファンです(笑)。松岡正剛が語ってることの百万分の一も、私には理解できませんが、とにかくその途方もない「知の宇宙」に接してるだけでうっとりした気分になります。「知」は努力だけで身に付くものではない、一つの才能なんだなって思ったりします。

講演会のこと、すっかり忘れてたのだけどまだチケット取れるそうです。とても貴重な機会だと思うのですが、興味ある人どなたかいませんかね? 頭がウニになる体験も、たまには心地よいものですよ(笑)

松岡正剛の「千夜千冊・遊蕩篇」始まってます
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya.html