琴奏者・沢井一恵さんのコンサートのポスターを、シルクスクリーンでつくったという記事を少し前に書きました。そのライブのご案内をしようと思いつつ、すっかり遅くなってしまいました。以下ライブのインフォメーションです。
■沢井一恵 リサイタル 箏の群
2005年12月13日(火) 19時開演〜
会場:第一生命ホール
全自由席¥3000 当日¥3500
電子チケットぴあ 0570-02-9999
03-3262-8582 mails@sym-tokyo.com
《沢井一恵さんのオフシャルサイト》
http://www.soukyokuin.com/KAZUE.HTM
ここご覧の方々、お時間ありましたらぜひライブ行ってみてください。
沢井一恵さんの箏のパフォーマンスは・・・一言で言って「壮絶」です。
それ以上の言葉がなかなかみつけられません。
大勢の箏奏者達による音の嵐、幾重にも折り重なる音のうねりに圧倒されます。
正直なところ、私も箏という楽器のことを今までよく知らなくて、「お正月の時期定番のゆる〜い楽曲?」って、程度にしか理解していませんでした。私が中学生の頃、年の離れた年上の従姉妹が琴をやってて、その発表会に行ったこともありましたが、「さ〜く〜ら〜♪」のような音階をちんたら弾いてて、私は必然的に爆睡した思い出しかありません。
でも沢井さんの箏の演奏を聞いて、今までの箏のイメージが一新されました。なんて魅力的な可能性を秘めた楽器なのだろうと。でもあんな風に箏を操る人は、世界中に沢井さん一派しかいないでしょう。本当に壮絶な箏パフォーマンスです。ご興味持ってくださった方、ぜひライブ行ってみてくださいね。
(チケット取りたい方いらっしゃったら、とりあえず私宛にメールください→こちらから)
■↑このライブのためにつくったチラシです。(クリックすると大きく表示されます)
粟津デザイン室とCochaeと私の共同でデザインしました。従来の箏のイメージとは違うものを提示しようと考えて、あれこれ試行錯誤しました。私自身は今年手がけた中で、とても気に入ってる仕事のひとつです。
このチラシのデザインの中で、私自身が一番手間をかけたのが、「箏の群」のタイトル部分。既存の明朝の書体をベースにしていますが、PC上である程度形を整えてから出力し、それに手描きのトレースを加えてからスキャンニングし、再びデジタルで微妙な変形をかけたりしながら、最終的にこの形に仕上げました。PC上で仕上げまでの加工を全部やってしまうこともできるのですが、あえてアナログっぽさを出したかったので手描きでレタリングする工程を加えたりしてみたのです。
たくさん手間をかけて、それが実際に結果に反映されるかは微妙なのですが・・・でもきっと、見る人にも何かしらのニュアンスが伝わるものだと、私は思っています。デザインってそういうことが大事だと思うのです。
otoara
びっくりいたしました。
沢井一恵さんは 1996年の2月に
『ベースと箏の宴』と題して
ベース奏者の斎藤 徹さんとの舞台を
当劇場で企画させていただいたんですよ。
あの時も かなり印象的なパフォーマンスだったこと
熱い 演奏だったことを 思い出しました。
その公演は ライブ版としてCDも作られて
販売されています。懐かしく思い出しました。
思いがけないところで
横山さんとのつながりがあって
うれしいです。
よこやま
>otoaraさん
わー、びっくりです!!
以前沢井さんのプロフィールを拾いたくてネットで検索かけた時、
石垣島でのライブCDの記事を見かけました。
あ、石垣島でもライブやったんだ、って思ってたのですが、
まさかotoaraさんのところでやってたなんて・・・本当にびっくりです。
またまた不思議なご縁で話がつながって、私もうれしいです。
今回沢井さんのライブの印刷物に関わってるのも、
元をたどると、いろんな人との偶然なつながりの連続だったし、
人のつながりって、本当に不思議ですね。。。
まろろん
すごく手間がかかってるものなんですね。素人は、プロだから簡単に作ったものだと錯覚してしまいそうですが、こうして裏話を聞くとまた違った目で見ることが出来ますね。
確かに、タイトルを大きくしてよく見ると微妙なライン。そのせいでチラシと雰囲気がとても合っています。
下部分のバックは、なにやら不思議な模様。ちょっと宗教的で意味深。不思議な感じがしますね♪
よこやま
>まろろんさん
私自身は、本当はあまり偉そうなこと言えなくて、デザイナーとしてはまだまだ全然キャリアも技術も足りないんです。だから余計に時間と手間かかってしまうんですよねぇ。あまり奇抜な発想とか持ってないので、平凡なものしかつくれないし。作家性のあるデザイナーさんに憧れはするのですが、自分はちょっと違うかな〜という気がします。素材が揃った時点で、それを整えて見せる、きれいに見せるってことを自分は精一杯頑張りたいなって思ってます。
この下部分のバックは粟津潔さんの「マノダルマ」という作品の一部から持ってきたものなんですよ。素材がいいと、もうそれだけでデザインが形になってしまいますね。
粟津潔さんのオフィシャルサイト→http://www.kiyoshiawazu.com/
れいほ
ちょいと話はずれますが、
あるとき、ふと思ったことがあって。
きちんとデザインされたものと、そうでないもの、ワタシのまわりでは洋服とか、靴とかだったりしますが、
そういうものって
すごくいいんですよね。計算されつくしたものにしかない、潔さ、心地よさ、存在感。
中には、実際の着心地悪いものもありますが、それはそれで、いいというか、納得というか。
ん--
うまくいえません!
よこやま
>れいほーさん
う〜ん、私もうまく言えませんが・・・
デザインって、頭の中で考えてつくるデザインと、生活の中でなんとなく生まれてくるデザインとありますよね。私はなんとなく生まれてくるデザインの方が好きかなぁ。
街を歩いてて私はときどき思うのですが、看板やらポスターやら、なんでこんなにデザインを称するものが多いんだろうって、うんざりする時があります。押しつけがましくって、うるさいものがやたら多いなぁって思ってしまって。もっとシンプルで、均整のとれたものに比重があればなぁって思ったりします。
きちんと計算があって、潔くざっくりと無駄なものなくした、心地よいデザインのもの。
そういうのに出会えると、本当にうれしくなります。。。