選挙とカツ丼

今日は選挙でしたね。選挙にはいちおう毎回行ってるのですが、投票日前から、こんなにも気が重い選挙は初めてでした。背筋が寒くなる結果に終わることが見えていて、そのことに何もできない無力感に、どうしようもなく暗い気持ちになります。投票率が上がれば民意が反映される・・・なんていう甘い幻想はとっくの昔にもう終わっていて、でもそんな期待を心の何処かに抱いていた自分が情けなく思える一日でした。

「民主主義はその国の民衆のレベルに応じてしか実現されない」というようなことを言ってたのはウェーバーでしたっけ? どうだったかなぁ、と思ってなんとなく「民主主義, ウエーバー」で検索かけてみたら、こんなページもありました。
http://www.ihope.jp/bureaucrat.htm
ウェーバーの書物、もう一度ちゃんと読まないといけませんね(偉そうなこと言えなくて、私は大学の講義でかじった程度)。主体性のない大衆民主主義と、道理のないカリスマ願望は表裏一体。国の主導による近代大衆民主主義(市民による民主的な自治とは非するもの)の制度として成熟が官僚システムの肥大化を呼び、そのシステムが機能不全に陥ると大衆によるカリスマ願望が爆発する…。この国の今の状況と、先の大戦の起きる前の状況と、なんら違いはないのではないでしょうか。近代大衆民主主義に内在している危険な落とし穴を、一人一人が真剣に考えてみた方がいいと思う。状況はかなり深刻です。

投票の後もずっと、たまらなく気分が悪かったのですが、こんな日も仕事しなければならないので事務所に向かいました。その途中、ふと通りがかったそば屋でカツ丼を食べました。カツ丼ってときどき無性に食べたくなります。元気出してがんばらなければって時は、やっぱりカツ丼ですよね。