山形2days(その2)

すっかり間が空いてしまってノリが悪くなってしまいましたが、「山形2days」の記事を書き終わっていなかったのでしつこく続きを書いてみます。
2日目、打ち合わせは午後からだったので午前中は蔵王の天然露天風呂(最高に気持ちよかった!)に行ってみたり、おいしい蕎麦に感動したり…いろいろあったのですが、マニュアルのカメラで撮った写真がどっか行ってしまったので、とりあえずその辺りはすっ飛ばします。山形には仕事の用件で行ったので(本当に…笑)その辺りのことを。

今回の目的は、山形市内にある金属加工の鋳造所に行くことでした。現在進行中のブロンズ製の名盤の仕事があって(Kiyoshi AWAZU.com、ピースおおさかの平和祈念モニュメントの記事ご覧ください。私は名盤部分の版下作りをお手伝いさせていただいてます)、その金属加工前の版のチェックをする必要があったのです。今まで何度か小さな看板程度のものなら金属絡みの仕事を請け負ったことはあるのですが、今回のような大掛かりなものは初めてのこと。一つ一つの工程で未知のことも多く、手探りしながら進めて行く感じだったのですが、それもまた楽しい経験で、現場で見るものすべてが新鮮でした。

これは試作としてつくった凹型の母版(これは石膏でできています)。右はブロンズ名盤の仕上がり見本。この後磨きの工程を踏むことによって、仕上がりの色合いが変わってきます。

左はその凹型の母版を作る前の凸型の版。素材は樹脂で、フィルムから感光して版面が作られます(印刷業界のいわゆる「APR=樹脂版」と同じもの)。これは1枚が90×45cmの大きさなのですが、この版が8枚で1組、つまり180×180cmの仕上がりサイズとなるわけです。それが3枚並べられて設置されるわけですから、巨大なスケールの、迫力あるモニュメントに仕上がってくれるに違いありません。。。。

山形はもともと鋳物の生産地として伝統があるのだそうです。この鋳造所はその中でも技術にとても高い定評があるということで、今回お仕事をご一緒させていただきました。鋳造所内は、本当に「現場!」と呼ぶにふさわしい作業場の風情でした。興味深いものものがあちこちに散在していて、作業してる方達の邪魔をしてると思いつつ、何枚も写真を撮らずにはいられません。下のは作業所前の駐車場に置いてあったもの。無造作に投げ出された仏像の頭が、なんとも言い難い存在感を漂わせています。。。


これも巨大な仏像。作業所の入り口前でこいつがどか〜んと迎えてくれたので、私はそのインパクトに唖然としてしまいました。どっかのお寺が発注したものなんだそうだけど、仕上がったものを納品したら「気に入らない」からと返されたんだとか。あ〜、もったいない。もう貰い手はみつからないだろうけど。

そんなこんなで非常に密度の濃い二日間で、たくさんの刺激を受けた楽しい小旅行となりました。
あ、このあと栃木で寄り道して、美味しい佐野ラーメンを楽しんだりもしたのでした〜